本日2/14は日本のMMORPG・ネトゲ史に残るMoE「血のバレンタイン事件」発生から15年目。平和的プレイヤーと好戦的プレイヤーの交流イベントのはずが大虐殺に…

みなさんは「血のバレンタイン事件」をご存じだろうか。

一般的に「血のバレンタイン」は1929年にアメリカ・シカゴで発生したギャングの抗争を指すが、MMORPG界隈では『 Master of Epic :マスターオブエピック』(通称MoE)のゲーム内で発生した悲惨な出来事を意味する。

『血のバレンタイン事件』の全容

今から15年前の2005年2月14日、株式会社ハドソンがオープンβテストを実施していたPC向けMMORPG『Master of Epic :マスターオブエピック』 (以下、MoE) のゲーム内で開催されたイベント「オリアクスとルーチェの恋のドキ☆ドキ Attack!~バレンタイン大作戦~」で悲劇は起こった。

イベントの目的はプレイヤー同士の交流

まず説明しなければいけないのが『MoE』には「対人戦禁止エリア」「対人戦推奨エリア」が存在しており、対人戦を好まない平和的プレイヤーと対人戦を好む好戦的プレイヤーで住み分けが出来ていた。

ゲーム内イベント 「オリアクスとルーチェの恋のドキ☆ドキ Attack!~バレンタイン大作戦~」 はざっくり説明すると「平和的プレイヤーが対人戦推奨エリアに行き、好戦的プレイヤー達にチョコを渡して愛を伝える」というものであった。

なお当時のプレイヤー達は文字通り交流イベントであると考えていたそうである。後に悲劇が起こるとは知る由もない。

またイベント実施にあたって事前に公式サイトのお知らせを通じてイベントの趣旨と注意事項が告知されていた。告知を要約すると以下の通り。

①イベントの趣旨
平和的プレイヤー達が対人推奨エリアに行き、好戦的なプレイヤー達にチョコを渡して愛を伝えるという交流イベントである。

②プレイヤーへの注意事項
■平和的プレイヤー
チョコレートの材料アイテムを持てるだけ持参
失いたくないアイテムを倉庫に保管
(※当時のMoEでは死亡時にアイテムロストする可能性があった)

■好戦的プレイヤー
平和的プレイヤー側での参加も可能
その他、特になし

イベントのイメージ画像

イベントはGMが進行

2005年2月14日20時、運命の日。

イベント開始時間になりGM(※1)のアナウンスによって平和的プレイヤー達は「対人戦推奨エリア」 へと移動した。

※1…GMとはゲームマスターの略で、ゲーム運営者のゲーム内キャラクターだ 。

このイベントは事前に公式サイトでお知らせがあったものの、実際のイベント進行はゲーム内でGMが直接プレイヤーに対して指示を出していた。

プレイヤーに指示を出すGMのイメージ画像

なお事前の告知には「 チョコレートの材料アイテムを持てるだけ持参 」と書かれていたため、平和的プレイヤーはより多くの好戦的プレイヤーにチョコレートを渡すため装備を外し丸腰になり、材料アイテムを持てるだけ持ったそうだ。

イベントは順調に進み即席カップル誕生!

22時頃、道中に多少のトラブルがあったもののイベント参加希望の平和的プレイヤーは無事に「対人戦推奨エリア」 へと移動が完了した。

GMはその場に集まった平和的プレイヤー・好戦的プレイヤーの両者に対して2列に並ぶよう指示を出し、愛の告白をするため即席カップルを作らせた。

憶測でしかないが、この時は合コンの顔合わせのようなポジティブな雰囲気だったはずだ。

平和的・好戦的プレイヤーの即席カップル イメージ画像

GM「今から殺し合いをしてもらいます」

しかし事態は急変する。

つい先ほどまで「カップルを作ってください」と指示を出していたGMから耳を疑うような新たな指示が出されたのだ。

意訳ではあるものの、その指示は以下の通りである。

GM「今から平和的プレイヤーと好戦的プレイヤーには殺し合いをしてもらいます」

(実際は 「対人戦禁止エリア」「対人戦推奨エリア」 にイベントモンスターを設置したのでお互いに奪い合ってくれといった趣旨だったようだが上記の意味でほぼ合っているだろう)

このセリフはビートた■しの声で脳内再生してもらいたい。

この合図と同時に好戦的プレイヤーは平和的プレイヤーへの攻撃を開始した。

もちろん好戦的プレイヤーに対して事前の説明があったわけでもないのだが、彼らは普段から対人戦に慣れているため迷わず攻撃することができたのだろう。

そもそもチョコレートの材料を持てるだけ持参するために装備を外してきた平和的プレイヤーが多く、好戦的プレイヤーが一方的に平和的プレイヤーを殺戮する地獄絵図と化した。

この地獄を経験したプレイヤーの報告によるとわずか30分足らずでほぼ全ての平和的プレイヤーが好戦的プレイヤーによって駆逐されたそうだ…。

平和的プレイヤーはイベント放棄

死亡した平和的プレイヤーは中立地帯にあるリスポーン地点へと転送されたものの、中にはショックを受けてかログアウトする者も少なくなかったようだ。

残った平和的プレイヤーもイベントを続けることはなく 「対人戦禁止エリア」 へと帰っていったそうだ。

また全体チャットは平和的プレイヤーのイベントへの不満で埋め尽くされる事態に。

実際にどのくらいの数が居たのかは定かではないが、このイベントを機に引退したプレイヤーも居たとも伝えられている。

『血のバレンタイン事件』は何が問題だったのか

『血のバレンタイン事件』の問題点は多々あるが、意図的に対人イベントであることが伏せられていたことが1番の問題だろう。

GM主導で平和的プレイヤーを半ば騙すような形で 「対人戦推奨エリア」 まで連れ出し、その場で集まった平和的プレイヤーと好戦的プレイヤーを戦い合わせるのは鬼畜の所業だ。

本来ならばゲームを盛り上げるための存在であるGMがなぜこのような行為に及んだのかは今でも謎である。

『血のバレンタイン事件』を詳しく知りたい方は下記のサイトを読むと良いだろう。

MoE:血のバレンタインまとめサイト

MoEは現在も運営中

なお『マスターオブエピック』は現在でも運営が続いている数少ない国産MMORPGなので興味のある方は下記のリンクから飛んでほしい。

「マスターオブエピック」公式サイト

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