2020年12月末に韓国でリリースされたAndroid向けアプリ『ポケットトレーナーDX』が露骨なポケモンパクリゲームだとして韓国国内で物議を醸している。
大抵のパクリゲーは本家と少しだけ“差異”を付けてリリースするのだが『ポケットトレーナーDX』は格が違う。
なんとゲーム内に登場するキャラクターは全て株式会社ポケモンが保有するIP『ポケモン』を丸パクリしているのだ。
しかも驚くべきことにパクリゲーのくせに“そこそこ”クオリティが高いのである。
そう、パクリゲーのくせに…
『ポケットトレーナーDX』のプレイ動画
開発元は謎のメーカー Fanya Game LTD
『ポケットレーナーDX』 をリリースしているのはFanya Game LTDという企業なのだが所在地は明らかにされていない。
カスタマーセンターや開発者の連絡先として使用されている電子メールアドレスは独自ドメインではなく「outlook.com」や「gmail.com」といったフリーメールだ。
またFanya Game LTDに関する情報も一切なく、現時点では開発者の素性はおろか、国籍さえも分かっていない。

なぜ偽アプリが野放し?
偽アプリが野放しなのには理由がある。
Google Playのガイドラインによると「マーケットに登録されたゲームの監視義務を負わず、著作権侵害が疑われる届出があった場合に対応する」といった趣旨のことが書かれている。
つまり偽物アプリのリリース前に振るい落とす仕組みは存在せず、実害が出てから権利者が申し立てを行って初めてGoogle Play側が動き出す仕組みなのだ。

韓国ユーザーは被害者
誤解のないように伝えておくが『ポケットトレーナーDX』をプレイしている韓国ユーザーの中には本物のポケモンゲームであると勘違いしている人も多い。
つまり韓国ユーザーの大多数が 『ポケットレーナーDX』 の被害者なのだ。
おそらくは近いうちに権利者の申し立てにより『ポケットトレーナーDX』はGoogle Playから削除されると思われるが、その際に“課金”が返金される保証はない。
本家『ポケモン』を“丸パクリしたデザイン”と“そこそこのクオリティ”があれば、おそらくは日本でも同じように本物と誤解していまうユーザーが出てくるだろう。
なお韓国の各種メディアは『ポケットトレーナーDX』を批難する記事をだしており、韓国のネットユーザーからもパクリゲーに憤る意見が多く出ている。
“パクリは許されない”というのが日韓共通の認識だ。
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